宮城県の仙台城を知る手がかりは、屋根の小さな装飾にも残されています。発掘された破片と旧大手門の写真を見比べると、完全な姿では残っていない城の屋根に、少しずつ目を向けることができます。

発掘資料に残る金箔と屋根飾り
仙台市の解説では、菊花の鬼瓦を含む金箔瓦56点と、本丸跡から出土した200点以上の鯱瓦片が紹介されています。鬼瓦と鯱瓦は異なる屋根飾りです。同市は、両者に装飾の役割と火伏せの意味があると説明する一方、江戸時代初期の仙台城で金箔瓦が使われた目的については、今後の研究が必要としています。
発掘からたどる大手門
2023〜2024年の調査を扱う仙台市の報告には、大手門周辺から見つかった鬼瓦が記されています。また、1945年の空襲によって赤く変色した瓦も紹介されています。こうした出土品は、建築の歴史と、門が失われた時の物的な痕跡とを結びつけています。
破片を建物の姿へ結びつける
市の発掘調査パンフレットによると、大手門は藩主の通行や儀式の際に開かれる特別な入口で、高さ約12.5メートル、幅約20メートルありました。2024年に出土した鬼瓦は、戦前の屋根の姿を考えるための資料として位置づけられています。

火伏せの意味をどう読むか
屋根飾りに託された火伏せの願いは、歴史的な象徴として受け止めることが大切です。出土品は、装飾が使われた場所や残された痕跡を伝えますが、超自然的な力を実証するものではありません。また、金箔があるというだけで、建物の政治的な意味が確定するわけでもありません。破片、解説、古写真を照らし合わせるところから、仙台城の屋根の歴史が見えてきます。
参考資料
- Sendai City: excavated roof tiles
- Sendai City: 2024 excavation report
- Sendai City: Ōtemon excavation leaflet
さらに楽しみたい方は、鬼瓦や魔除けの品に出会える鬼工房や、鬼瓦づくりを体験できるOnigawara Experienceもご覧ください。
Leave a Reply